魚には、それぞれの味わいがもっとも引き立つ旬があるとされ、とりわけ有名なのがカツオです。「目に青葉 山ほととぎす 初がつお」という句でも知られ、夏の季語になるほど、カツオの旬が初夏というよりも、初がつおの到来あってこその初夏というほど、食材全体の旬を語る上でも、必ずと言っていいほど引き合いに出される魚です。初がつおと共に有名なのが、戻りがつおで、4月から5月にかけてが旬の初がつおに対して、こちらは8月下旬から9月が旬と言われています。戻りがつおは初がつおのように季語にはなっておらず、季語としては秋がつおが戻りがつおに相当します。一年に二つの旬を持つカツオは、日本の食文化に無くてはならない存在で、カツオのたたきとして賞味されるほか、煮ても焼いても揚げても美味しい魚とされ、時代や地域を超え賞味され、親しまれています。通常の食材としてだけではなく、カツオには鰹節になるという重大な使命があります。カツオそのものも無くてはならない存在ですが、鰹節こそは、和食の根幹を支える重要な食材であり、これが無くては和食メニューの大半が旨味を失ってしまうことになります。

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近年、健康の維持・増進には日常的に和食メニューを取り入れることが重要と言われていますが、その理由の一つが、発酵食品の多さにあります。発酵食品の摂取は、心身の健康のカギを握る腸内環境の改善に欠かせないとされ、一般的には、注目度を高めているのがヨーグルトの摂取です。アレルギーやアトピー性皮膚炎の悪化を抑制するには、腸内環境を改善して代謝を活発にすることで、発症の引き金となるアレルゲン等の原因物質を体内から速やかに排出することが重要とされます。それの機能を高めたヨーグルトなども各種発売されていますが、乳糖不耐症の人が少なくない日本人には、ヨーグルトも体質に合わない人が存在します。乳糖不耐症であっても、ヨーグルトになっていれば大丈夫というケースが大半とされますが、健康に良かれと思って摂取したヨーグルトで、かえって不調を招いては本末転倒です。和食メニューには、古来から日本人が摂っていた発酵食品が多いだけに、体質に合いやすい食材に恵まれています。代表的なものに納豆がありますが、苦手な人にとっては摂取しがたいものがあり、ヨーグルトのほうがありがたい発酵食品と言えます。とは言え、和食に見られる発酵食品は、しょうゆや味噌、みりんや食酢などの調味料や、日本酒や焼酎、甘酒といった飲料など、飲食の根幹をなすところに多く見られ、自然に摂取できるようになっています。それらと共に、日本が世界に誇る発酵食品の一つこそが、鰹節です。
鰹節は、鰹節作りのプロが生のカツオの鮮度や脂の乗り具合をチェックして、鰹節に最適なものを厳選して、頭や腹を落として大きなサイズのものは身割りを行って、ちょうどよいサイズにします。それを煮籠という専用の籠に並べて一定時間煮込み、風通しの良いところで冷ましたのち、骨抜きなどを行って形をさらに整えて行きます。その段階で出来上がったものが「なまり節」で、一部のグルメからは和風ツナとして珍重されています。カツオの賞味方法の中で最も美味しいと言う人も存在し、ツナ風の雰囲気もあることから、マヨネーズとの相性も良く、ピザやパスタなど、洋風レシピにも使いやすいと言われています。
なまり節になったカツオは、鰹節になるため、焙乾という過程に入ります。せいろに並べられ、下から火と煙でいぶされ、それを1日に1回、10回から12回も繰り返されます。この過程で雑菌の発生を防いで、鰹節ならではの香りを生み出して行きます。煙の中に含まれる物質が、魚の脂が酸化することを防ぎます。この過程を経たものが荒節で、この状態からもダシをとることができます。その荒節を乾燥させ、表面の脂肪分を除いた裸節と呼ばれる状態のものをさらに乾燥させ、いよいよカビを付けます。純粋培養された質の良いカビを裸節に噴霧して、高温多湿の特別なムロでカビを生えさせ、それを落として日干しにすることを繰り返して、本枯節と呼ばれる鰹節になります。カビ付けによって、焙乾だけでは除去しきれなかった水分を徐々に吸い出し、カビの菌糸が脂肪分解酵素を分泌して中性脂肪を分解、だしの透明度を高めるようになると言います。有害な微生物の繁殖を阻止する働きや、鰹節特有の香りも、この過程で高められて行きます。
元が魚とは思えない雰囲気を帯びている鰹節ですが、旬に味わえるカツオのたたきをはじめ、和食の根幹を支える魚であることは間違いのないところです。極上の鰹節など、業務用に仕入れたいものがある時、今や最も品質の良いものが、「業務用カツオの仕入れ・卸売・通販は食らぶ市場へ」などで産地から直接取り寄せられるようになっており、ネット時代の恩恵と言えます。一般の人も業務用の質のいい製品を手に入れやすくなっており、料理の素材にこだわる人には、メリットの多い時代になっています。