魚好きにとっては、どんな魚も新鮮なうちに刺身で食べればおいしいはずというのが持論だったりします。つまりは、限られたところでしか獲れないので新鮮なうちに食卓に出すのが難しかったり、骨が硬かったり小骨が多くて捌くのが難しかったり、あるいはあまり大量に獲れないので本格的な漁が行われていないなど、いろいろ理由があって敬遠されているために食卓に登場することが少ないだけで、その実、味自体には何も問題がないということです。きちんと新鮮な状態で刺身にできればおいしく食べられるというわけです。
刺身同様、魚本来の味が楽しめる塩焼きも、けっこう好んで食べられています。アジやイワシなど一匹丸々塩を振って焼かれるケースもあれば、サケのように塩をして保存された後に切り身で食べられることも、サバのように二枚に卸されて塩焼きにされたりと、さまざまな形で焼かれます。とくに塩焼きで人気を二分しているサンマとアユは、旬の時期になると、魚好きだけでなくだれもがこぞって食べるようになります。それに、塩を振って焼くだけという料理の手軽さも、その人気を上げるのを手伝っているようです。サンマとアユについては、塩焼きにする際も、ほかの魚のようにエラや内臓を取り除いたりする必要がないので、買ってきたまま、台所を汚さないで料理をすることができるのです。それに、刺身を作るにしても、パックに詰められた刺身を買わない限り、一匹買いしたときなどは、ウロコ落としからはじめて二枚卸し、三枚卸しなどにする手間がかかります。塩焼きは塩を振って焼くだけの作業なので、だれでも簡単に手を出すことができるのです。
ところで、和食を提供してくれる日本料理店では、魚の料理ばかりが出されるわけではありません。海鮮料理として、イカやえび・かに、貝類なども魚同様の扱いで提供されます。刺身の盛り合わせにイカが一緒に盛られることはよくあること。また、多点盛りならば、貝類なども一緒に盛られることがあります。地物を使った海鮮丼などが名物になっている地でも、その食材として地元で獲れたイカやサザエなどの貝類が乗ることは多いものです。ただし、エビやカニについては、それ独自に提供されることが多いようです。エビやカニは単品でも十分ボリュームがあるので、メイン料理として出されることが多いのです。「仕入れの疑問!伊勢海老の旬はいつ?全国伊勢海老祭り3選も」もためになりますね。もちろん、一品料理として提供されるケースもあり、エビについては車エビを串に刺しての塩焼き、カニについては焼きガニなどを居酒屋のメニューなどでよく目にします。